ある作曲を始めたばかりの知り合いから質問されました。それは、「楽曲の終わり方はどのようにしたほうがいい?」という内容だった。

確かに色々と終わり方がありますが、私が90年代や2000年代の時の音楽で今でも印象が強かったのはゆっくりと音量が小さくなっていく「フェードアウト」系でした。小室哲哉さんや浅倉大介さんなどコンピュータミュージックでダンスミュージック系の楽曲を作る場合、終わり方次第ではリズムを崩しかねないために、フェードアウトが一番無難と言えば無難だし、楽と言えば楽。

ただ、これは素人の人は自分で楽しむのであれば問題ないのですが、もしライブなどで楽曲を鳴らすのであればフェードアウト系はやめた方がいいです。それは、作曲している人からすれば、音楽の終わり方を知らない奴って笑われます。ライブなどではfill入れてバーンと気持ちよく終わったほうが格好も良いし、聞いている人でもしっかりと終わりが見えてる方が気持ちが整いやすいから。

もし作曲を始めたばかりの人は、音の始まりはインパクトを与える重要な部分ですが、終わり方も重要な部分のつもりで作曲された方がいいかと思います。オーディションなどプロの方の場合、ちゃんと曲が終われているかを確認するそうです。フェードアウトで終わっていく曲を作ると、最後までしっかり作れない人だと判断される場合があるそうです。

では、作曲上終わりやすい進行は?というところですが、別の知り合いから以前言われた言葉があり、それは「Cから始まり、Cで終わるのが基本」というものでした。これはこれで全く悪くないと思いますが、基本と決めちゃうのはちょっとどうなのかなとも思い、私の場合としてはちょっと意味合いと言葉を変えさせてもらうと、「始まりのコードで、最後も同じコードだと終わりやすい」って感じの方が良いかと思います。

これだと、例えばCスケール上でAmから始まった音楽は、Amで終わると曲の雰囲気も壊しにくいし、コード進行も考えやすいかなと思います。どのコードからスタートしても終わるコードが分かっていればコード進行も安定しやすくなるのではと思いますので、終わり方を探している、悩んでいる方は参考にしてみてください。